高尿酸血症・尿pHと結石リスク
高尿酸血症・尿pHと結石リスク
高尿酸血症は尿酸結石だけでなくシュウ酸カルシウム結石の形成にも関与していると考えられています。
高尿酸血症に尿酸結石を合併しやすい要因として、1.尿量低下、2.尿中尿酸排泄量の増加、3.酸性尿の存在、が挙げられます。ただし、痛風に合併する尿路結石は尿酸結石ばかりではなく、シュウ酸カルシウム結石等のカルシウム含有結石も少なくないことが報告されています(表1)。
表1 痛風に合併した尿路結石の成分
※115例の痛風患者に合併した結石を分析
(出典)清水徹ら:痛風と核酸代謝,2007,31(2),143-148
尿酸>98%
39(33.6%)
尿酸+シュウ酸カルシウム
8(6.9%)
シュウ酸カルシウム>98%
51(44.0%)
シュウ酸カルシウム+リン酸カルシウム
18(15.5%)
合計
116
このような高尿酸血症患者におけるシュウ酸カルシウム結石の形成には、尿pHの低下や尿中への過剰な尿酸排泄により尿中で溶解している尿酸が一定の濃度を超えた結果、シュウ酸カルシウムの溶解度を下げ、結晶化した尿酸を核に、周囲にカルシウムとシュウ酸が凝集するというメカニズムが考えられています。 このことから、尿路結石を伴う高尿酸血症患者の治療・再発予防においては、尿pHのチェックが重要となります。

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