日本ケミファ株式会社

薬剤師向け情報集

地域包括ケアにおける薬局と多職種連携

第2回 相談機能を持った「いきつけ薬局」で地域とつながる

  • 有限会社ネオフィスト研究所
  • 取締役所長/薬剤師
  • 吉岡 ゆうこ

■日本の薬局の良さはきめ細かい“おもてなしの心”

  1. 一般社団法人日本コミュニティファーマシー協会(JACP)では、ドイツの薬局をモデルとしたコミュニティファーマシーの創造に、会員薬局とともに取り組んでいます。

    前回に紹介しましたが、医薬分業の歴史の長いドイツでは、医療機関で扱うすべての医薬品は、必ず薬局を介して供給されています。
    特に、日本の薬局に取り入れたいと考えたのは、処方箋調剤だけでなくOTC医薬品や衛生材料、化粧品などまでを取り扱い、薬剤師が相談を受け販売しているところでした。

  1. JACP理事で、ドイツで薬局を経営しているアッセンハイマー慶子さんが、日本の調剤主体の薬局で不便だと感じることとして、「怪我などをしたときに、医薬品は購入できてもほしい衛生材料がないなど、いくつかの薬局を回らなければ必要なものが揃わない」といった点を指摘していました。
    1薬局で何でも揃う、というのが私たちの目指す薬局の姿です。

    一方で、ドイツの薬局にはない、日本の薬局の良さもあります。
    1つは細やかな気遣い、“おもてなしの心”です。
    例えば、ドイツでは薬は箱に入ったまま渡しますが、日本では小分けして渡します。
    ドイツの薬局は、一包化は行わず、一包化センターで実施しています。
    在宅医療も、薬局は手がけません。

    日本では、各薬局で一包化をはじめ半錠分割などにもきめ細かく対応していて、その延長線上に在宅医療もあります。
    さまざまな状態にある患者さんを思いやる気持ちは、日本のほうがあるように思います。

■ 日独融合型で地域とつながる「いきつけ薬局」

  1. JACPでは、こうした日本の良い点と、医療用医薬品からOTC医薬品、衛生材料などまで幅広く扱い、相談販売しているドイツの良い点を融合した業態を、「日独融合型薬局」と呼んでいます。
    そして、そうした機能を持った薬局が地域とつながり、地域の健康を考え、住民にとって拠り所となる「いきつけ薬局」をつくりたいと、全国各地で取り組んでいます。

    今、制度として「かかりつけ薬局」や「健康サポート薬局」がありますが、「いきつけ薬局」はもっと広い概念です。
    行政や学校、商店、老人会など地域住民とつながり、処方箋がなくても健康相談に応じて、未病の予防などにも貢献する()——そういう「いきつけ薬局」の薬剤師を育てたいと、さまざまな研修も実施しています。

    OTC医薬品や衛生材料などを幅広く扱うという意味ではドラッグストアがありますが、薬局にとって差別化の鍵となるのは相談機能だと考えています。
    最近、OTC医薬品メーカーや健康食品メーカーから、「ドラッグストアは商品は売れるけれど、それ以上のものがない」という話を聞きます。
    人々が、「住民に訴求でき、かつきちんと相談販売できる機能」を求める方向に、少し変わってきているのではないかという気がします。
    ですから、しっかりとした相談機能を持っていれば、そこに商材の売り上げも付いてくるのではないかと思っています。
    なお、「いきつけ薬局」では、ドラッグストアのように多くの種類の商材を置く必要はありません。
    その地域の住民や患者さんに対して、必要だと思う商材を揃えておけばよいでしょう。

    昨年の4月2日に厚生労働省が出した通知で、薬剤師の指示に基づき薬剤師以外の者が行える業務について、明確化されました。
    ピッキングなどの業務を薬剤師以外に移行し、薬剤師が相談業務を充実させていくには、今、良い風が吹いていると思います。


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■薬機法改正でOTC販売と地域連携に追い風

  1. 現状では、処方箋調剤以外は調剤報酬を生まないため、「いきつけ薬局」は経営的には難しいかもしれません。
    しかし、社会の流れは少しずつ変わってきているように思います。
    昨年12月に、医薬品医療機器等法(薬機法)が改正されたこともその1つです。
    改正薬機法では、薬局の定義が見直されました。

    改正前は、薬局とは「薬剤師」が「調剤の業務を行う場所」とされ、OTC医薬品の販売業については行っていてもいなくてもよい、と解釈できる条文でした。
    それが改正により、医薬品の販売業も併せて行っていることが前提とされ、薬局はOTC医薬品も含めたすべての医薬品の供給拠点として位置付けられたのです。
    同時に、調剤時に限らず、服薬期間中は必要に応じて、薬の使用状況の把握や服薬指導などのフォローを行い、それを記録することも義務付けられました。

    また、住民に各薬局の機能が分かりやすいように、機能別の薬局の知事認定制度が導入されることになり、2つの薬局機能が示されました。
    1つは、がんなどの専門的な薬学管理を連携して行える「専門医療機関連携薬局」、もう1つは入退院・在宅医療で医療機関などと連携できる「地域連携薬局」です。

    今後薬局は、健康サポート薬局も含めた3つのタイプに分かれていくことになります。
    近い将来、調剤報酬も薬局機能に応じて付けられるようになるかもしれません。
    ですからJACPでは、「いきつけ薬局」としての地域連携薬局を増やしていくように、後押ししたいと考えています。
    今後、薬局機能が確立されていけば、患者さんや住民にも「いきつけ薬局」のメリットを感じていただけると思っています。

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