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薬剤師向け情報集

薬薬連携 ~薬剤師が変わると病院が変わる~

第16回 薬薬連携は地域包括ケア実現の必要条件

  • 著者:ファルメディコ株式会社
  •     医療法人嘉健会 思温病院 理事長
  •     熊本大学薬学部・熊本大学大学院薬学教育部 臨床教授
  •     医師・医学博士
  •     狭間 研至
  1.  「住み慣れた地域で最期まで」という地域包括ケアシステムを実現するために必要な条件の一つが薬薬連携だと私は考えています。
    というのも、基本は在宅・介護施設で過ごして、状態に応じて医療機関で過ごすということが、高齢者においてはメインになってくるからです。
    在宅・介護施設から医療機関へ入院する場合、医療機関から在宅・介護施設に退院・転所する場合のいずれも薬薬連携は重要ですが、特に、必要に応じた「服用後のフォロー」が義務付けられた今、その意味合いは今までよりも大きくなっていると思います。
     まず、在宅・介護施設から医療機関へ入院する場合です。
    これから風邪やインフルエンザのシーズンに入りますが、在宅療養では呼吸器や尿路感染症のリスクは常にあります。
    初期の症状であれば、訪問医による内服薬の処方や、場合によっては訪問看護を併用しての点滴の抗生剤や輸液の投与などを行って改善することもありますが、それだけでは病状の悪化を食い止められないときには、医療機関へ入院することになります。
    また、長期にわたって安定して在宅療養されていた人が、ちょっとしたきっかけで転倒され頭部を打撲したり、大腿骨頸部を骨折したりした場合には、緊急入院、手術というコースに乗ることもあります。
    さらに、真夏の脱水や原疾患の悪化によって循環状態が変動した場合などには、一時的な全身管理を入院によって行うことが必要になる場合もあります。
     その際に、入院側の医師としては、治療する疾患は感染症や外傷だったりするわけですが、該当患者さんの病歴を正確に把握することは容易ではありません。
    もちろん診療情報提供書はあるとは思いますが、前医とて、紹介の上に担当していることが多いので、そこまで詳しく書いてあることはまれです。
    基本的には、「○○病等で訪問診療している人が、肺炎になったので治療をお願いしたい」というような内容になり、服薬内容は「別紙の通り」という一言があるだけで、処方箋やお薬手帳に貼るシールのコピーが同封されていることが多くなります。
    このような状況のもとでは、「なぜこの薬をのんでいるか確信を持てないが、とりあえず今までのんでいたから処方を継続する」という判断を下しかねません。
    すると、抗凝固薬に気づかず(最近は一般名処方や新規作用機序の薬剤も多いですし!)処方を継続し、手術や処置を予定通りの日程で行うことができないということにもつながりかねません。

  1.  一方、医療機関から在宅・介護施設に退院するケースでも、入院中に行った治療の内容は、結果的に投薬内容の調整として現れていることが多いのではないかと思います。
    ポリファーマシー改善の重要性がクローズアップされるようになりましたが、それは、やはり多剤併用によって引き起こされた薬剤性の有害事象が入院の契機となるケースもあるからだと実感します。
    そのような現状の中で、入院中に思い切って投薬内容を整理して、場合によっては、今回の入院の一因となった可能性の高い被疑薬を特定しているケースも少なくありません。
    そういった情報を、きちんと入院時の担当医が在宅療養を担当する医師に伝えないと、また同じ投薬が再開されてしまう危険性は残ってしまいます。
     このような患者さんにとって不利益となる状態をクリアするためにも、薬剤師がお薬をお渡しするまでではなく服用後までフォローし、その過程で得られた情報や薬剤師としてのアセスメント内容を薬剤情報サマリーとしてまとめて、入退院の際には、薬局と病院薬剤部の薬剤師間でやりとりをしておく意味は非常に大きいと言えるでしょう。
    高齢者の医療のほとんどが薬物治療であることを考えれば、地域包括ケアシステムの実現の鍵は、薬薬連携のバージョンアップだと言っても過言ではないのではないかと感じています。

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