日本ケミファ株式会社

薬剤師向け情報集

かかりつけ薬剤師が服薬指導にも活かせる コーチング・コミュニケーション

第3回 スタンス確認とペーシング

  • 著者:全国薬剤師・在宅療養支援連絡会 会長
  •     栃木県薬剤師会 会長
  •     株式会社メディカルグリーン 代表取締役社長
  •     大澤 光司

親しみやすい雰囲気作りには立ち位置が大切 安心感を与えるために視線の高さも合わせよう

  1. ファーマシューティカルコーチングにおけるスタンス確認には、大きく分けて「物理的スタンス確認」と「心理的スタンス確認」の2つがあります。

  1. 「物理的スタンス確認」とは文字通り目で見て分かるスタンスです。
    物理的スタンス確認について、まず大事なのが、立ち位置の確認です。
    皆さんは患者様(特に初めて対応する患者様)と会話するとき、患者様から見てどの位置に立って(もしくは座って)いますか?
    もし患者様の真正面に位置取りをしているとしたら、あまり良いとはいえません。
    薬局の構造上致し方ない場合もありますが、可能であれば真正面は避け、90度横の位置取りをしたいものです(参照)。


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  1. 特に知らない人と初めて話すケースなどは、真正面ですと対立関係になりやすく、コミュニケーションの妨げになることがあるようです。
    それに比べ、斜めに位置している場合、正面よりも対立感が出にくく、親しみやすい雰囲気作りに役立つと考えられます。

    「物理的スタンス確認」で次に大切なのが、視線の高さを合わせるというものです。
    たとえば、子どもなど背が低い患者様の場合には、薬剤師もかがんでお話しするとか、足が不自由で待合の椅子からなかなか立ち上がれない方のような場合に、隣に座ってお話しするなどが、これにあたります。
    日本の有名なテーマパークのマニュアルには、迷子を見つけたときの注意事項として、「お子様の目の高さに合わせて、しゃがんで対応するように」との記載があるそうです。
    迷子になって不安な子どもに対して、まず安心感を与えるために視線の高さを合わせるというわけです。
    実際に同僚などと実験してみると分かりやすいですが、たとえば同じ「1万円貸して」というお願いの言葉でも、「貸して」と言うほうの視線が上にある状態で言われるよりも、同じ高さ、あるいは下から見上げるようにして言われたほうが、貸そうかなという気になると思います。
    患者接遇でもぜひ実践して、実感していただきたいと思います。

「心理的スタンス確認」でコミュニケーション可能な状況かを判断する

  1. 次に「心理的スタンス確認」です。
    「心理的スタンス確認」は「物理的スタンス確認」以上に気を配る必要があります。
    心理的確認は「承認を得る」と言い換えることもできます。
    具体的な例を挙げたほうが分かりやすいと思いますので、いくつか述べたいと思います。

    例1)小児科の薬を取りに来たお母さんへの心理的スタンス確認

    ・子どもが車の中で待っているのを、ちらちらと見ている。
    ・待合室で子どもが泣いたり、騒いだりしている。
    ・子どもが熱でぐったりしている。

    さて、このような状況のお母さんに対して、薬について詳しく説明したり、また子どもの症状などを細かく聞こうという場合には「今お話してもよろしいでしょうか」などのように心理的スタンスの確認が必要です。
    さらに、もし「どうぞ」という返事があったとしても、まともな答えが返ってくるでしょうか?
    まず普通は無理と考えたほうが良いと思います。

    例2)仕事で忙しそうにしている患者様への心理的スタンス確認

    ・時計をしきりに気にしている。
    ・待合室では電話ができないため、薬局の外に出て忙しそうにスマートフォンで話している。

    このケースでも前述と同じように、「お時間ありますか?」というような確認が必要ですし、もし「どうぞ」と言われた場合でも、まともにコミュニケーションが取れるとは、考えにくいと思います。

    仮に薬剤師の皆さんが、患者様との会話が上手く行かないとお悩みのケースの中には、このように最初から無理なケースも少なくないと思います。
    そんな観点からも心理的スタンス確認はしっかりしていきたいものですし、もし今回はコミュニケーションが難しいと判断した場合には、薬歴等にその状況を記載して、次回担当する薬剤師にしっかり申し送りすることが重要になってくると思います。

患者様に合わせて会話の速さや説明方法を変える 目の前の相手をしっかりと見据える力が必要

  1. ペーシングとは、文字通り会話の速さや説明内容の表現方法を患者様に合わせるということです。
    たとえば耳の不自由なお年寄りにはゆっくりと大きな声で話すとか、逆に急いでいるビジネスマンには、テンポを上げて話すなどの注意や、小学生など子どもが自分ひとりで薬を取りに来たときなどは、平易な言葉による説明が必要ですが、たとえ子どもでなくても一般の方が理解できないような専門用語を避けるなども、ペーシングの一つになります。
    薬剤師が自己都合でペースを作るのではなく、患者様のペースに合わせることが非常に重要です。

    ペーシングをきちんと行うためには、今、目の前にいる患者様がどのような方かをしっかりと見据える力も必要になってきます。
    年齢、性別、職業などにも気をつけたいものです。

    先にも書きましたが、会話をキャッチボールにたとえれば、「相手をよく観察して、相手のレベルに合わせた、受け取りやすいスピードのボールを投げてあげる」ということです。
    もし少年野球とメジャーリーガーがキャッチボールをするとき、メジャーリーガーが本気でボールを投げたら、受け取れないどころか、怪我しかねません。
    こちらの都合でボールを投げるのではなく、相手に合わせて投げるイメージが大切です。

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