尿pHとメタボリックシンドローム
20年間の尿pHの推移
20年間の人間ドックデータより、男女ともに尿pHが低下していることが確認されています。
虎の門病院人間ドックでの21年間の受診者のべ225,826名(男性168,042名、女性57,784名)を対象として尿酸、尿pHおよびメタボリックシンドロームとの関連について調査した研究によると、男女ともに尿pHが低下していることが分りました。それとともに、男性におけるメタボリックシンドロームの有病率や血清尿酸値の上昇が確認されています。
血清尿酸値は我が国のメタボリックシンドロームの診断基準には含まれていないものの、両者の関連については多くの議論や報告があります。
また、体液の酸性化がメタボリックシンドロームの発症に関与するとの仮説を提唱している報告もあり、体液の酸性化をある程度反映すると考えられる尿pHもメタボリックシンドロームと関連する可能性があると推察されます。

メタボリックシンドロームの因子数と尿pH
メタボリックシンドロームの因子数が増えるほど尿pHは低下しています。
以下の報告は、尿pHの低下とメタボリックシンドロームの関連性を示した初めての論文です。
結石の既往歴がなく、尿pHに影響を与える疾患を持たない148人について、尿pHとメタボリックシンドロームの関連性について検討したところ、年齢や腎機能とは無関係にメタボリックシンドロームの保有因子数が増えるほど尿pHは低下していることが分りました。
他に、この論文では尿pHはHDLコレステロールと相関し、BMI、収縮期血圧、血糖値、中性脂肪、インスリン抵抗性と逆相関していたと報告されています。
メタボリックシンドローム構成因子:
空腹時血糖値、血圧、中性脂肪、HDLコレステロール、ウエスト周囲径

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